

校閲の鬼、瀬戸内ことりです。
この記事は、以下のような方にお読みいただきたい記事です。
- 文章を書くのが苦手で、冗長になりがちな方
- 話し言葉をそのまま書いてしまい、違和感を覚えている初心者さん
- 「文字数が多い」=「SEO に強い」と盲目的に信じている方
- くどい文章の原因と改善ポイントを知りたい方
- 読者が読みやすいと感じる文章構成のコツを知りたい方
- 書き手が陥りがちなクセと対処法を知りたい方
くどい文章はなぜ生まれる?
話し言葉と書き言葉の区別ができていない
文章がくどくなる原因のひとつに、「話し言葉をそのまま文章にしてしまう」点が挙げられます。
日常会話では何ら問題のない自然な言い回しも、文字に起こすと途端に読みにくくなることがあります。
例えば、

〜~~なんですけどね、それでですね、~~〜みたいな感じだったんですよね。
上記のような語尾の連続や曖昧な表現は読者にとってストレスです。
書き言葉では、より明確かつ簡潔に伝えることが求められます。
「文字数が多いほど SEO に強い」と信じている
私のもとへ寄せられるご質問で意外と多いのが▼こちらです。

文字数を多くしたほうが SEO に強くなるって本当ですか?
今でも「文字数 SEO」神話 (?) を信じている方がいらっしゃるようです。

「文字数 SEO」には からくりがあるんですよ。
「文字数を多くしたほうが SEO に強くなる」は正解ではありません。
ですが、不正解と言い切るのもまた違います。
長文の SEO 効果が高いのは本当です。
でも、その理由は、「長文の記事はユーザーの滞在時間が長いから」ではありません。
文字数が多ければ、当然、語数も多くなります。
そうなると、検索されるキーワードの組み合わせが多く含まれることになるため、必然的に、検索にヒットしやすくなるのです。
これは あくまで結果論です。
ただ長文であるというだけで、冗長で中身が薄ければ、読者を疲れさせ、検索エンジンにも評価されにくくなります。
伝えたいことを明確に絞り、必要な情報だけを届けるほうが、結果として、読者にとって価値のある文章になります。
ひいては Google の評価も受けやすくなる、と覚えておいてください。
読みやすくする「削ぎ落とし」思考:一文一義=1記事1メッセージ
1つの文に複数の主張を詰め込むと、読者は混乱します。

Google も混乱しちゃいますよ!
「一文一義」、つまり、1つの文で1つのメッセージを伝えることが「読みやすさ」の基本です。
「1記事1メッセージ」を心がけましょう。
あれもこれもと盛り込もうとすると、伝えたいことがぼやけたり、ズレたり、ブレたり、漏れたりします。笑
また、ターゲットが広がりすぎて、誰にも刺さらない記事になってしまう可能性もありますね。
実践!文章をスッキリさせる具体テクニック
話し言葉を削り、書き言葉へ整える
「〜なんか」「〜って」など、話し言葉にありがちな言い回しはできるだけ排除しましょう。
以下に例を挙げます。
修正前
今日はなんか、~~に行って感じたことをちょっとだけ書いてみようかなって思ってます。
修正例
本記事では、~~を訪ねた際に感じたことをまとめています。
箇条書きを活用する
修正前
九星には、一白水星、二黒土星、三碧木星、四緑木星、五黄土星、六白金星、七赤金星、八白土星、九紫火星の9種類があります。
上記のような横並び表現は非常に読みにくいですね。
以下の「修正例1」「修正例2」のように箇条書きを使って整理すると、必要な情報がユーザーに届きやすくなります。
修正例1
九星の種類
- 一白水星
- 二黒土星
- 三碧木星
- 四緑木星
- 五黄土星
- 六白金星
- 七赤金星
- 八白土星
- 九紫火星
修正例2
九星の種類
- 一白水星
- 二黒土星
- 三碧木星
- 四緑木星
- 五黄土星
- 六白金星
- 七赤金星
- 八白土星
- 九紫火星

視認性も格段に向上していますねー!
不要な繰り返し・脱線を避ける
強い思いをお持ちであるほど、同じ内容を何度も繰り返しがち。
また、話が脱線してしまうことも。

これ、何度も言ってないかな?

これ、本題と関係あるかな?
問いかけながら書き進めましょう。
「が、」でつなぐクセは “文を切るサイン” と心得る
「が、」を不適当な場所に使って文をつなぎ、一文を長くする傾向のある方、とってもとーーーっても多いです。

すーんごく気になるポイント!!!
語尾が続く例文
今日は「特化ブログ」の基本的な考え方について書いていこうと思いますが、先に昨日の話を少しだけご紹介します。
修正例
本記事では「特化ブログ」の基本的な考え方を述べます。
その前に、昨日の話を少しだけご紹介します。
語尾が続く例文
今日、本を読んだんですが、素晴らしい内容でした。
修正例1
今日、本を読みました。素晴らしい内容でした。
修正例2
今日 読んだ本は素晴らしい内容でした。
「が、」を使いたくなったときは文を切る合図だと思ってください。
この「が、」は「逆説」といい、前後が相反する内容であるとき使います。
▼この例文のように。

就寝時刻の30分前、寝室にクーラーをかけておいたのですが、上がってみてびっくり、「冷房」に切り替えるのを忘れており、寝室には暖房がかかっていました。(実話です。笑)
※ 一文が長い例文です。その点は参考にしないでくださいね。
「クーラーをかけた (つもりだった)」が、 実際には「暖房がかかっていた」。
前後が相反する内容になっていますね。
「削ぎ落とす」とは、単に短くすることではない
「文章を削ぎ落とす」=「文字数を減らす」と誤解されがちですが、本質は そこではありません。
無駄を省き、伝えるべきことを明確に届ける。
- 一文一義
- 話し言葉の修正
- 箇条書き
- 文の切り方
を工夫して実践することで、自然と読みやすく伝わる文章になります。
文章は長ければ長いほどよいわけではありません。
読者がスムーズに理解できるよう、必要な情報だけを丁寧に届けましょう。
くどさを削ぎ落として「読みやすさ」にフォーカスすることは、読者への思いやりでもあります。
書き手の熱意が伝わる、無理のない表現で、ぜひ あなたの文章もスッキリさせてみてください。

「もっと読みやすくするには・・・?」と悩んでいる方は、ぜひご相談くださいね!