ことり

この記事は、以下のような内容でお届けします。

  • 読者が「読みにくい」と感じる文章の傾向と原因
  • “伝わる文章” の設計ポイント
  • ことりが鬼添削でよく指摘する8つの改善項目
  • 語句や文の使い方に潜む “もったいないクセ” の直し方
  • 誰でもできる読みやすさチェックの具体例と手順

なぜ「読みやすさ」がブログに必要なのか

ブログでもサービス紹介でも、発信には必ず「読み手」がいます。

文章が伝わるかどうかは「書き手の思い」だけで決まりません。

読者がストレスを感じずに読み進められること。

これは文章そのものの内容と同じくらい重要な要素です。

ブログ運営では、「読まれない」=「離脱される」という厳しい現実があります。

せっかく時間をかけて執筆しても、言葉の選び方や構成次第で途中で読むのをやめられてしまうことも少なくありません。

読みやすさとは、読者への気配りそのもの。

少しの工夫が、読まれる文章とスルーされる文章を分ける分かれ道になります。

校正者が見抜く「読まれない」ブログの共通点

長年 添削を行なってきた中で、読みにくいと感じる文章には いくつかのパターンがあることが わかっています。

例えば・・・

  • 一文が長い
  • 読点の位置が適切でない
  • 同義語や似た語が連続している
  • 送り仮名や漢字表記がブレている
  • 箇条書きに一貫性がない
  • 漢字ばかりで見た目が黒く重くなる

これらの要素は、文章の質というより、読み手の体験を想像できているかどうか。

つまり、UX (ユーザー体験) としての読みやすさを整えることで、大きな改善が見込めるのです。

読みやすさを高めるための改善ポイント8選

ここからは、ことりの校正・添削でよく登場するチェックポイントを、実際の例や Before ⇔ After を交えて8つご紹介します。

1.難読漢字や専門用語は避ける

ビジネス文章や専門分野では、「正確な言葉遣い」が好まれる傾向にあります。

ですが、ブログは一般読者向け。「わかりやすさ」が最優先です。

例えば・・・

難しめの表現やわらかい表現
やさしい表現
躊躇する迷う
ためらう
衝動買いつい買ってしまう
思わずポチる
回避不能
不可避
避けられない

意味が100%一致しなくても、読者にとってスッと理解できることのほうが優先です。

2.強弱のズレた言葉の併用に注意

「ぜひ」「よろしければ」など、表現の強さに違いがある語を同時に使うと、文章がちぐはぐになります。

NG例

よろしければ、ぜひ読んでみてください。

→ 押してるのか引いてるのか分からない

改善例

  • ぜひ読んでみてください
  • よろしければお読みください

文全体のトーンに合わせて、どちらか一方に統一するのがポイントです。

3.誤字・脱字・衍字 (えんじ) の見落とし対策

自分の書いた文章は、意外と間違いに気づきにくいもの。

衍字 (余計な文字) や単純な脱字も、読みにくさの大きな原因になります。

チェックのコツ

  • 声に出して読む
  • 日を空けて読み直す
  • 別の端末 (スマホ・タブレット) で表示して確認する
  • 第三者 (家族・AI) に見てもらう

特に音読は効果抜群。

「あれ?何か変!」と感じたら要チェックです。

4.一文を短く。目安は40文字以内

スマホ読者が主流の今、一文が長すぎるとスマホ画面が黒々として重くなり、読む気をなくしてしまいます。

スマホで見たとき2行半〜3行以内に収まるよう、文をこまめに切ってみてください。

Before

サービス紹介を行う際には、そのサービスが誰に向けたもので、どのような悩みや課題を解決する意図があり、それをどんな順序や表現で伝えることが最も効果的かを、あらかじめ読み手の状況や知識レベルなども加味しながら整理しておくことが、結果として伝わりやすさや共感の獲得につながる重要なポイントになります。(147文字)

After

サービス紹介を行う際には、以下を明確にすることが大切です。

  • そのサービスが誰に向けたものか
  • どのような悩みや課題を解決する意図があるのか

さらに、それをどんな順序や表現で伝えるのが効果的かを、読み手の状況や知識レベルをふまえて整理しておく必要があります。
こうした下準備が、伝わりやすさや共感の獲得につながる重要なポイントになります。

5.読点の位置で “息つぎ” を整える

読点 (、) は、文章のリズムを整える重要な記号です。

どこで区切るかで、読みやすさは大きく変わります。

「そのとき私はまだ、書くことに自信がありませんでした。」

読点の位置を変えると・・・

「そのとき、私はまだ書くことに自信がありませんでした。」

前者は「私はまだ」をひとまとまりで読みますが、後者は主語と述語が明確になります。

6.漢字とひらがなのバランスに注意

漢字ばかりが続くと、文章は “黒く” て “重く” なります。

逆に、ひらがなばかりだとメリハリに欠け、意味を理解しにくくなります。

  • 難読漢字はひらがなに (あるいは読み仮名をつける)
  • 一般的な語は漢字表記で OK
  • 文章の雰囲気に合わせて調整

例:「及び」→「および」、「出来る」→「できる」

7.送り仮名の表記揺れを避ける

同じ語でも、送り仮名の表記に揺れがあると、読み手に違和感を与えます。

NG: 「受け持ち」「受持ち」/「生れつき」「生まれつき」

同一記事内では統一しましょう。

また、変換ミスで正しい送り仮名になっていないこともあるため、一度、音読で確認するのがおすすめです。

8.箇条書きに統一感を持たせる

箇条書きは、リズムと視認性が命です。

語尾や文の形がバラバラだと、読者が情報を整理しにくくなります。

箇条書きのNG例

  • 難しい漢字は避ける
  • 同義語は使わないように
  • 誤字脱字チェック
  • 一文を短く

箇条書きの改善例

  • 難読漢字は避けよう
  • 意味が重なる語の併用は避けよう
  • 誤字・脱字・衍字を見直そう
  • 一文40文字以内を意識しよう

語尾や文型をそろえるだけで、見た目の「整い感」がグッと上がります。

読みやすさとは “伝える努力” の積み重ね

読みやすさとは、単に文章をキレイに整えることではありません。

「読み手に届くかどうか」を常に意識しながら、伝え方に磨きをかけること。

その積み重ねこそが、ブログやメルマガ、サービスページを信頼されるメディアに育てる近道になります。

表面的な言い回しではなく、「読者が読むときの負担を減らす」姿勢こそ、読みやすい文章の根幹なのです。

今すぐ確認!ことり式チェックリスト

以下の項目を一度チェックしてみてください。

  • 一文が長すぎないか?
  • 難読語や専門語を説明なしで使っていないか?
  • 誤字・脱字・衍字を音読や他デバイスで見直したか?
  • 読点の位置に違和感がないか?
  • 箇条書きの構造がそろっているか?
  • スマホで見たとき読みやすいか?
  • 送り仮名・漢字の表記が揺れていないか?

ことり的とりまとめ

読みやすさの正解は1つではありません。

ですが、「読みやすくしよう」という意識があるかどうかは、文章に必ず表れます。

「伝えたいのに、伝わらない」

そんなもどかしさを感じたときは、この記事でご紹介した改善策をぜひ参考にしてみてください。

もっと深く、文章の設計から見直したい方は、ぜひ ことりにご相談ください。

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